アセスメントとは? ~介護用語のご紹介~
皆さまいかがお過ごしでしょうか?
未だ、コロナウィルスによる感染拡大が止まらず、1都2府8県に非常事態宣言が発令されております。
10月や11月頃の楽観ムード?もしくは、コロナ慣れから比較すると、非常に逼迫した状況が続いております。
医療機関や高齢者施設でも、クラスターの発生や、不幸にもお亡くなりなられた方もおられます。
ワクチンが最終的な課題解決になるか?
まだまだ不透明な状況ではありますが、まずは自衛。そして不要不急の外出を心掛けなければいけませんね。
もう少し我慢の時間が続きそうです。。
さて、今回より介護業界のなかで、必要となる介護用語についてご紹介したいと思います♬
第1回目は、「アセスメント」についてご紹介させていただきます!
特に、ケアマネジャーのケアプラン作成には、必要な取組となりますので、ケアマネジャー職に興味のある方も、ご覧いただければと思います!
目次
アセスメントとは?
アセスメントとは、介護保険利用者の解決すべき課題や可能性を把握するため、本人及び家人などから情報収集し分析することです。
介護保険を最初に利用する際、必ず担当のケアマネジャーが行うことになります。
また、アセスメントの多くは、利用者の居宅を訪問いたします。
そこで、利用者本人並びに家人などと、面接を行い、利用者・家人の状況や相談の背景・原因などの情報を総合的に勘案しながら、解決に向けた道筋を探って行くことになります。
アセスメントの課題分析標準項目
アセスメントには、厚労省が指定する課題分析標準項目として23項目のチェックポイントがありますが、全て満たしていれば介護者自身がアセスメントシートを作成することもできます。
すなわち、介護保険を利用することについても、利用者自身の参加型であるとも言えます。
主なチェックポイントは以下のとおりです。
1.基本情報(氏名、性別、住所、生年月日 等)
2.生活状況(一人暮らし、マンション住まい 等)
3.利用者の被保険者情報(利用者の被保険者情報 等)
4.現在利用しているサービス状況(介護保険以外でも現在利用しているサービスの内容)
5.障害老人の日常生活自立度(ランクJ~Cの日常生活自立度・寝たきり度)
6.認知症老人日常生活自立度(自立ランクI~Mの方の日常生活自立度チェック)
7.主訴(利用者や家人の希望や要望)
8.認定情報(利用者の要介護区分 等)
9.課題分析理由(当該分析の理由 等)
10.健康状態(既往歴、主傷病、症状 等)
11.ADL(日常生活動作/寝返り、起き上がり、移乗、歩行、着衣、入浴、排泄 等)
12.IADL(手段的日常生活動作/調理、掃除、買い物、金銭管理、服薬状況 等)
13.認知(日常の意思決定を行うための認知能力 等)
14.コミュニケーション能力(意思の伝達、視力、聴力 等)
15.社会との関り(社会活動への参加意欲、社会との関りの変化、喪失感や孤独感 等)
16.排尿・排便(失禁の状況、排尿排泄後の後始末、コントロール 等)
17.褥瘡・皮膚の問題(褥瘡の程度、皮膚の清潔状況 等)
18.口腔衛生(歯・口腔内の状態や口腔衛生 等)
19.食事摂取(栄養、食事回数、水分量 等)
20.問題行動(暴言暴行、徘徊、介護の抵抗、収集癖、火の不始末、不潔行為、異食行動 等)
21.介護力(介護者の有無、介護者の介護意思、介護負担、主な介護者情報 等)
22.居住環境(住宅改修の必要性、危険個所、バリアフリー 等)
23.特別な状況(虐待、ターミナル 等)
このような情報収集するには、利用者並びに家人の心証を良くし、信頼関係を構築することが重要になります。
ここで、得た情報により、どのような介護サービスが必要か?どれくらいの期間サービスが必要か?等、ケアマネジャーがケアプランを作成するエビデンスにもなります。
次に、アセスメントのポイントについてご紹介したいと思います♬
アセスメントのポイント
ここからは、ケアマネジャーがアセスメントをするにあたり、チェックするポイントをご紹介させていただきます。
まだケアマネジャーではない方でも、顕在化されたアセスメントには、このようなチェックポイントを経て、潜在化された情報が可視化されていると認識していただければと思います!
事前情報の収集
アセスメントをより適切に行うためには、事前情報を収集することが重要となります。
ケースの状況や紹介経路によって異なりますが、多くの場合、ケアマネジャーが利用者に会う前に、利用者の家族や病院、地域包括支援センターなど、さまざまな人や機関から情報がもたらされます。
事前情報をつないでいくと、知りたいことが浮かび上がってくるので、その項目をメモするなどして面接に臨めば、的はずれな質問は少なくなります。
ただし、事前情報を他者からもらう場合、その情報には他者の価値観が含まれている点に注意することが必要です。
家族からの情報であっても鵜呑みにはせず、本人に確かめることが大切と言われております。
相手が専門職であれば、その専門職独自の価値観や考え方が含まれることも多いので、その点に注意を払います。
いわゆる、二次情報に偏らず、一次情報を大切に自身の目で耳で確認することが必要となります。
「一緒に考える」という意識
「あなたは〇〇できますか?」と一方的に聞いたり、質問項目を上から順番に聞き取ったりするのがアセスメントではありません。
アセスメントでは、利用者が困っていることやそれを解決するための方法を利用者や家族と一緒に考えていくという意識をもつことが必要です。
ケアマネジャーがそうした意識をもってかかわることで、利用者や家族をエンパワメントすることも可能になります。
また、1回の面接でアセスメント項目すべてを聞くのではなく、相手のペースに合わせながら段階的にアセスメントを進めていくことも有効です。
具体的に聞く
アセスメントでは、利用者の生活状況をできるだけ具体的に把握することが重要です。
「朝食は食べていますか?」「お風呂は入っていますか?」という具合に、「何をしているか」を聞くだけではアセスメント面接としては十分ではありません。
大切なのは「何をしているか」の具体的な内容です。
例えば、「朝食は何時頃に食べていますか?」「どんなお茶碗で、どのくらいの量ですか?」「毎朝ご自分で調理をされるのですか?」という具合に掘り下げて聞くことが必要です。
水分補給についても、「個人差はありますが、(500mlの)ペットボトルで2本分くらいが望ましいですが…」などと具体的な目安を示しながらアセスメントすれば、相手も答えやすくなります。
このように、ただの情報収集で終わるのではなく、利用者やその家人から多くの情報を集め、相手に寄り添いながら深掘りすることで、信頼を得られることとなります。
利用者からも「ケアマネジャーってそういうことを見てくれる人なのか」とケアマネジャーの仕事の内容も認識してもらうことができます。
理由を考えながらアセスメントする
例えば、「一人でトイレに行くことができない」という話が出てきたとき、「一人で行けないのはなぜだろう?」と考えながらアセスメントをすることが大切です。
「歩けるのにどうしてだろう?」「以前転倒したのが怖いからだろうか?」「トイレまでの距離が長いからだろうか?」「途中で手すりが途切れているからだろうか?」「時間帯によっては一人で行けることもあるのだろうか?」など、いろいろな角度からアセスメントすることで、解決方法が見えてきます。
その際、自分の思い込みによる推測は厳に慎み、客観的な事実を確かめることが重要です。
いかがでしたでしょうか?
もし、現場でアセスメントを見る機会のある方でも、その過程については詳しく知らなかった。。。
ケアマネジャーの仕事の一部が理解できた。等々、今回のアセスメントについて知る機会になればと思います♬
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では、次回以降も医療や介護業界の用語等についてご紹介させていただきます!