フレイルとは?  ~介護用語のご紹介~

2021.05.08掲載
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お役立ち情報

皆さんいかがお過ごしでしょうか?
一般企業であれば、GW期間が終了し、既に仕事が始まった方や、明日までお休みの方もおられるかも?しれませんね。
医療や介護の業界は、365日稼働し続ける業界となります!
介護の領域では通所サービスや、在宅サービスを除き、入所系であれば、24時間365日稼働しておりますので、非常事態宣言が発出されても止める事はできません。
ただし、入所されているご利用者の方々のストレスも大きくなりつつあるとお聞きしております。
普段、レクリエーションやイベントごとに、外出する機会が感染予防のため中止せざるを得ない状況でもあり、人流の多い地域にある施設では、近くの公園への散歩すら時間帯を考慮する等制約もあるそうです。
ご利用者の方々にとっては、不都合な状況が続いておりますが、日常生活を送っておられる方々が感染経路すら自身で把握できない現在の状況を鑑みれば、致し方ない事情もございます。
昨年度は、全国的に認知症カフェの開催が困難な状況が続き、認知症を患う方にとって、また自宅で介護されるご家族にとっても、手探りの介護が続いたと思います。
身体的、肉体的、経済的にも負担がのしかかっているコロナ禍ではありますが、制約が多く、感染予防を徹底しながらも365日稼働されている病院や介護事業者の方々に少しでも支援し続けられればとも思います!

さて、今回は介護用語でもある【フレイル】についてご紹介をしたいと思います♪

フレイルとは?

フレイルとは?
2014年、日本老年医学会にて提唱された比較的新しい介護用語のひとつとなります。
英語で「Frailty」の日本語訳となります。
日本語訳では、「虚弱」という意味でつかわれることが多く、その他「老衰」「衰弱」「脆弱」といった日本語訳もされてきたそうです。
印象的には、【加齢に伴って不可逆的に老い衰えた状態】とも取れますが、「Frailty」には、しかるべき介入により再び健常な状態に戻るという意味合いも含まれています。
よって、「Frailty」に陥った高齢者の方々を早期に発見し、適切な介入をすることにより、生活機能維持・向上を図ることができると考えられます。

また、日本老年医学会/国立長寿医療研究センター出展の「フレイル診療ガイド2018」では、以下のとおりフレイルを定義されております。

フレイルは、要介護状態に至る前段階として位置づけられておりますが、身体的脆弱性のみならず心理的脆弱性や社会的脆弱性などの多面的な問題を抱えやすく、自立障害や死亡を含む健康障害を招きやすいハイリスク状態を意味します。

すなわち、フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間に位置し、加齢に伴う身体的能力の低下により健康障害を引き起きしやすい状態とも言えます。
身内に当てはめてみて、イメージできる方もおられるのではないでしょうか?
定年を迎え、社会活動に乏しく、自宅でのんびり1日を過ごす。
これが日常になった場合、フレイルの予備軍になる可能性は否定できません。

尚、主なフレイル傾向の状態として以下の3つが該当いたします。
①おいしくものが食べられなくなった
②疲れやすく何をするのも面倒だ
③体重が以前より減ってきた。

このような傾向はフレイルかも?しれないと言われております。

厚生労働省も食事の面からフレイル予防を注意喚起しておりますので、次にご紹介したいと思います♪

厚生労働省のフレイル予防事業について

上図は、令和元年度食事摂取基準を活用した高齢者のフレイル予防事業として厚生労働省から公開されたものです。
こちらでは、ご自身の状態を確認することが可能です。
以下、抜粋いたします。

Q1.あなたの現在の健康状態はいかがですか?
Q2.毎日の生活に満足してますか?
Q3.1日3食きちんと食べていますか?
Q4.半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか?
Q5.お茶や汁物等でむせることがありますか?
Q6.6ヶ月間で2~3kg以上の体重減少がありましたか?
Q7.以前に比べて歩く速度が遅くなってきたと思いますか?
Q8.この1年間に転んだことがありますか?
Q9.ウォーキング等の運動を週に1回以上してますか?
Q10.周囲から「いつも同じことを聞く」などの物忘れがあると言われてますか?
Q11.今日が何月何日かわからない時がありますか?
Q12.あなたはタバコを吸いますか?
Q13.週に1回以上は外出していますか?
Q14.普段から家族や友人と付き合いがありますか?
Q15.体調が悪い時に、身近に相談できる人がいますか?

基本的にすべての回答が問題無い状態が理想となります。

特に注意すべき点として、中高年の敵は、「肥満」という認識は、ごく一般的だと思います。
いわゆる生活習慣病の基となり、様々な疾患の根源とも言われております。
ただし、フレイルについては、「痩せる」状態に注意が必要と言われております。
これは、高齢者の「痩せ」は肥満より死亡率が高くなるデータが出ているそうです。
65歳を過ぎ、病気でもないのに痩せてきたら、メタボ予防からフレイル予防への切り替え時とも言われております。

指標として、BMI(ボディマス指数)と呼ばれる体重と慎重から算出される肥満度を表す体格指数でBMI21.5kg/㎡未満の方は要注意となります。
65歳以上の目標とする範囲は21.5~24.9kg/㎡になりますので、加齢と共にBMIもチェックすることが必要ですね!

では、フレイルをどのように予防するのかをご紹介いたします♪

フレイル予防の3つのポイント

フレイル予防には以下の3つのポイントが重要となります♪

■栄養/食事の改善
いわゆる長寿と呼ばれる90歳以上の方々は、食事がしっかりとれている方が多いのも事実です。
食事は活力の源です、バランスのとれた食事を3食しっかりとることが重要です。
ハミガキ等、口腔ケアも念入りに行うことが必要です。

■身体活動/ウォーキング・ストレッチなど
特に、今まで仕事一筋で生活されていた方にとって、意外と馴染みが無いのではないでしょうか?
身体活動は筋肉の発達だけでなく食欲増進効果や、心の健康にも影響いたします。
今より10分多く運動することが推奨されております。

■社会参加/趣味・ボランティア・就労など
X世代以降の方であれば、SNSの普及により、比較的社会参加が容易な時代になったとも言えます。
ただし、それ以前の65歳以上の方々にとって、世間との繋がりとしてSNSを駆使する方は珍しいくらいです。
趣味やボランティアなどで外出することはフレイル予防に有効と言われております。
なかなか積極的に、社会参加活動を自身で見つけることは困難かもしれませんが、まずはひとつでも継続できるものを見つけることが重要となります。

総じて、たくさん食べて、たくさん出かけて、たくさん笑うこと。
非常に重要です♪

このフレイルという状態は、先にお伝えしましたが、要介護状態の一歩手前となります。

地域包括ケアシステムでは、病院完結型から地域完結型への移行促進が謳われておりますが、地域コミュニティーへの参加フレイル状態の早期発見もそのひとつと言えます。
老老介護の世帯では、要介護状態の方とパートナーがフレイル状態であれば、その世帯を担当するケアマネジャーや訪問系サービスのスタッフが寄り添う場面も無いとは言えません。
昨今の調剤薬局などでも、オンラインでの服薬指導が導入されておりますが、そもそも薬局に薬を取りに行かなければならないものが、フレイル状態で外出もままならない方々へのアプローチして利用することも可能です。
医療や介護に携わる方に限らず、ご自身の家族でもそのような状態の方がおられるようであれば、積極的に栄養・身体活動・社会参加への動機づけをすることが必要であることをお伝えできればと思います!

いかがでしたでしょうか?

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次回も介護にまつわるお役立ち情報をお届けしたいと思います。

では、良い週末を!!

 

 

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