認知症とは? ~介護用語のご紹介~
皆さまいかがお過ごしでしょうか?
現在、京都・滋賀介護求人サーチの本社所在地の京都では非常事態宣言が発令され、街はひっそりとしております。
5月12日以降、百貨店や大型商業施設は時間短縮で営業が再開されましたが、飲食店は休業要請に伴い、特にお酒を提供するお店は休業状態が続いております。
昨年より延期されたオリンピックの開催の有無は、まだ決定されておらず、来週25日と26日に京都府内での聖火リレーが行われる予定でしたが、公道でのリレーは中止となり、京都スタジアムのみで完結するそうです。
筆者の知り合いが、某県で聖火ランナーとしてリレーに参加する予定でしたが、今後の感染者数によっては、聖火リレーの縮小や、そもそもオリンピックの開催の是非が問われるものと思われます。
日本でのオリンピックという貴重な体験を楽しみにされていた方々にとっては、この先どのような決着となるか?不安になりますね。
無論、多くの時間と支援を受け、オリンピックに内定したアスリートの方々にとっては、モチベーションやコンディショニングの維持は、非常に難しいと思います。
皆が納得するような形になれば良いですね。
さて、以前のお役立ち情報で、2021年4月以降、無資格未経験で介護事業所に入職される方々に、認知症介護基礎研修の義務化についてお知らせさせていただきました!
認知症の方々を誤った解釈でケアすることで、インシデントやアクシデントに繋がる事例があったかも?しれません。
今回は、その「認知症」について、ご紹介したいと思います♬
認知症とは?
認知症とは?老いにともなう病気のひとつとなります。
様々な原因で脳の細胞が死ぬ。
または働きが悪くなることによって、記憶・判断力の障害などが起こり、意識障害はないものの社会生活や対人関係に支障をきたします。
尚、認知症と、うつ病を間違われることもございます。
うつ病では、これまでできていたことができなくなる。活気がなくなり自宅に引きこもりがちになる。
高齢者のうつ病では初期症状として、不眠や食欲低下など体の不調が現れることがあります。
認知症の初期症状は、物忘れや記憶障害などが現れたりします。
初期症状でも、それぞれ特徴が異なりますね。
また、うつ病では集中力低下により物事が覚えられなくなり、その事象で悩まれる方が多いのに対し、認知症では物忘れを否定する方が多いと言われております。
このように、上図のように意識障害+記憶障害+判断力障害が現れ、社会生活・対人関係に支障が出て、およそ6ヶ月以上継続し、うつ病が否定された場合、認知症と診断される可能性が高くなります。
では、どのくらいの方が認知症と診断されているか?ご紹介したいと思います。
65歳以上の高齢者における認知症の現状について
上図は、平成24年度厚生労働省から公開された推計値データとなります。
日本では、高齢化が進み、それに伴い認知症の方々の人数も増加しております。
65歳以上の高齢者数が3,079万人に対し、認知症高齢者数は約462万人と推計され、65歳以上人口の15%が認知症高齢者となります。じつに約7人に1人が認知症高齢者と言われております。
また、認知症の前段階と考えられているMCI(※1)の方々も加えると4人に1人の割合となりますが、MCIの方々がすべて認知症に移行するわけではございません。
一説には、年齢を重ねれば重ねるほど発症する可能性が高まり、今後も認知症の人数は増加すると予想されております。
この平成24年度の推計値を、令和2年の高齢者人口に置き換えると、約602万人が認知症高齢者数であると推計されております。
(※1)MCI
MCIとは、Mild Cognitibe Impairmentの頭文字を取ったもので、正常と認知症の中間ともいえる状態と言われております。
日常生活への影響は、ほとんどなく、認知症とは判断できないものです。
MCIの状態の方のうち、年間約10~30%の方が認知症に移行すると言われております。
正常な方から認知症に移行する割合は、年間約1~2%と言われておりますので、MCIの状態から認知症への移行割合は高い状態となります。
ただし、一部のデータでは、5年後にMCIの状態から38.5%の方々が正常なレベルに回復したという報告もあるようです。
物忘れはあるが、日常生活に支障がない状態といえば、わかりやすいですね!
次に、物忘れといっても、加齢による物忘れと、認知症による物忘れがございますので、一例をご紹介したいと思います♬
加齢による物忘れと認知症による物忘れの違い
年齢を重ねれば重ねるほど、体験したこと自体を忘れてしまったり、物忘れの自覚がなかったりする場合は、認知症の可能性があると言われております。
以下に、あくまでも一例となりますが、加齢による物忘れと、認知症による物忘れをご紹介したいと思います。
■体験したこと
【加齢】 一部を忘れる(朝ごはんのメニュー)
『認知症』すべてを忘れる(朝ごはん食べたこと自体)
■物忘れの自覚
【加齢】 ある
『認知症』ない
■探し物に対して
【加齢】 努力して見つけようとする
『認知症』誰かが盗った等、人のせいにすることがある
■日常生活への支障
【加齢】 ない
『認知症』ある
■症状の進行
【加齢】 極めて徐々にしか進行しない
『認知症』進行する
やはり、同居されている方であれば、以前と比較した変化により、日常生活に支障をきたしているか?などによって判断できるものと思われます。
筆者の同居する祖父も認知症を患いましたが、何回ご飯を食べるんだろう?と思うくらい、「ご飯まだ?」という声をよく聞いたものです。
最後に、認知症にも複数の疾患がありますので、ご紹介させていただきます。
代表的な認知症の疾患について
認知症の疾患として、代表的なものを以下に挙げさせていただきます。
いくつかの認知症の原因として、異常なタンパク質が脳に留まることや、脳の神経細胞が死ぬことにより発症することが報告されております。
■アルツハイマー型認知症
最も多いパターンと言われております。
記憶障害(物忘れ)から始まる場合が多く、他の主な症状として、段取りが立てられない・気候に合った服が選べない・薬の管理ができない。などが挙げられます。
■脳血管性認知症
脳梗塞や脳出血、脳動脈硬化などによって、一部の神経細胞に栄養や酸素が行き渡らなくなり、神経細胞が死んだり神経のネットワークが壊れたりします。
記憶障害や言語障害などが現れやすく、アルツハイマー型と比較し、早いうちから歩行障害も出やすいと言われております。
■レビー小体型認知症
幻視や筋肉のこわばり(パーキンソン症状)などを伴います。
■前頭側頭型認知症
会話中に突然立ち去る。
万引きをする。
同じ行為を繰り返すなど性格変化と社交性の欠如が現れやすいと言われております。
主だった認知症の疾患を列挙いたしましたが、遺伝によるケースは稀であると言われており、更に働き盛りの世代でも発症する恐れもあることから、認知症は誰にでも起こりうる病気と言えます。
ちょうど今年の1月~3月までの民放の1クールで、筆者が知る限り2つのドラマが認知症に関係するドラマでした。
今後、推計データでは、高齢者数が増加すると共に、認知症患者数も増加すると言われております。
昨今の、ドラマでも認知症がキーワードとして取り扱われ、今後の社会課題のひとつになっております。
医療や介護領域で就労を検討されている方にとっては、必ず理解を深めなければならないキーワードともなりますので、今回ご紹介させていただきました!
いかがでしたでしょうか?
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では、良い週末を!!