介護サービスのご紹介① ~介護老人保健施設とは?~

2020.08.15掲載
  • Facebook
  • Twitter
  • Line
お役立ち情報

さて、世間ではお盆休みに入られている方も多いのではないでしょうか?
今年は、コロナ禍の影響もあり、例年のお盆休みと異なり、我々京都・滋賀介護求人サーチの本社事務所の周りには、多くのホテルが点在しておりますが、人の流れも少なく、本来であれば京都の夏の風物詩である大文字送り火も規模を縮小せざるを得ない状況でもあります。
前回のお役立ち情報で、少しお伝えさせていただきましたが、コロナがもたらしたニューノーマルへの対応が今後必須になると思います。
皆さまも、既に体感されているかもしれませんが、ビジネスでは、オフラインからオンラインへの対応。
飲食店やホテル等の接客業・スポーツジムや映画館等の娯楽施設・コンサート、舞台やスポーツ観戦等のイベント・航空会社等々。。。
多くのビジネスが長年積み重ねてきた既存のモデルに執着することなく、デリバリーサービスやリモートへの転換が求められるかもしれません。
しかし、医療や介護に関しては大きく変わることなく、患者さんや利用者の方々への医療・介護サービスの提供は普遍であると思います。
ただし、既に一般企業ではビデオ会議やクラウド情報共有サービス等、リモートワークに則した新たな業務プロセスや働き方にシフトされておりますので、医療機関や介護事業所にとっても先進的なシステムを構築するチャンスなのかも?しれませんね。

今回よりお届けする情報として、介護サービスには複数のサービスがございます。
大きく分けて、入所系・通所系・訪問系に区分されております。
聞いたことはあるけど実際どのような施設なのか?
病院以外に高齢者施設があるのは知ってるけど、違いがよくわからない。。
日本の介護保険を利用する入所系の施設形態も複数ございますので、今回より様々な介護サービスについてご紹介したいと思います♬

介護老人保健施設(老健)とは?

介護老人保健施設いわゆる「老健」と呼ばれる高齢者施設がございます。
老健は、医療・看護・介護からリハビリテーションまで、更には栄養管理等のサービスを提供して、障害のある方や高齢の方等、利用者本人・ご家族が安心した在宅生活を続けられるよう支援する介護保険で利用できる施設となります。
この老健が他の高齢者施設と比較し、一番大きな違いは「医師」が常勤で配置されていることです。
老健では、医師が常駐していることで、施設内でいつもの医師が必要な時に診察してくれるというメリットがあります。
よって、「病院」「診療所(クリニック)」、「薬局」総称して「医療機関」と呼ばれておりますが、この「老健」も医療機関の一つとして数えられております。

老健で働く専門スタッフ

①医師:利用者の方々の健康を管理し、施設内で診療を行います。
②看護師:医師の指示のもと、利用者の方々健康管理を行います。主に感染症対策、褥瘡対策、栄養管理、バイタルチェック、喀痰吸引・呼吸器ケア等
③介護職:介護福祉士や実務者研修受講者、また資格なしでも就労可能です。普段利用者の方々の身体介護や通院同行、レクリエーションの実施等
④リハビリスタッフ:理学療法士(PT)や作業療法士(OT)を中心に、利用者の方々に専門的なリハビリテーションを実施します。
⑤薬剤師:入所する利用者の方々へ処方された薬の調剤や、薬剤管理等を実施します。
⑥管理栄養士:利用者の方々へ食事での栄養管理、日常の献立の作成業務を実施します。
⑦ケマネージャー:老健内にケアマネージャーが施設ケアマネとして就労しております。入所する利用者の方々のケアプランを作成します。
⑧支援相談員:利用者の方々の介護サービスの利用や、介護全般についての相談を請け負います。

老健では、様々な職種のスタッフが専門知識・技術を活かし、チームとなって利用者の方々の生活を支えております。
よく多職種連携とも言います!

老健での仕事内容とは?(介護職)

老健は、医師や看護師、機能訓練指導員(理学療法士。作業療法士等)を配置し、在宅生活への復帰を目的とする施設です。
介護職員同士の連携はもちろんですが、医師の指導のもとに複数の職種と協力しながら業務を行う必要があります。
医療的観点からの指示・指導や回復を重視したケアも実施することとなるため、他の高齢者施設と異なる経験値を積むことが可能と言えます。
主だった業務は以下のとおりです。

・日常生活のお世話
・歩行/食事/入浴/排泄などの身体介護
・病院等への通院同行支援
・レクリエーションの実施
・医師/看護師/機能訓練指導員等との多職種連携
・介護記録作成/夜勤への引継
・健康管理/見守り/介助 等

老健の様々な利用方法

老健では、お住いの地域で暮らし続けるための、様々なサポート体制が整備されております。
一人ひとりの生活に合わせたサポートが用意されております。

病院退院後、在宅復帰までの中間施設としての役割

①入所サービス
病院で入院され、急性期を脱し退院したとしても、継続的なリハビリや、病状を鑑みた場合、いきなりの在宅復帰が困難な場合、老健に一定期間入所することにより、入所期間中に専門的なリハビリを受け、在宅復帰を目指す機能を有しております。
この場合、老健に入所することとなります。
また、認知症の方につきましても、集中的なリハビリを行う目的で入所することも可能です。

②通所サービス
自宅や有料老人ホーム等、いわゆる在宅から老健へ通いのリハビリを受けることが可能です。
このサービスを、通所リハビリテーションと言います。
よく、「デイケア」とも言われます。
このデイケアを利用した場合、自身のケアマネが作成するケアプランに合わせ、利用時間や利用内容を設定することとなります。
デイケアでは、専門的なリハビリを受けるサービスや、自宅ではひとりで入浴が困難な場合、デイケアの利用中に入浴サービスを受けることも可能です。
今では、デイケアに来られた方の、趣味や趣向もしくは、求めるサービスを試行錯誤する施設も増え、中にはデイケアのプランの中に、近隣コンビニエンスストアでの就労やファーストフード店での就労により、就労意欲とリハビリを兼ねた介護サービスを提供する施設もございます。
最近のデイケアのレクリエーションでは、コロナ禍の影響もあり、ご自身のマスクを作られる施設もあります。
尚、同じようなサービスとして「デイサービス」がございますが、デイケアでは医師・理学療法士や作業療法士の配置が必須のサービスとなり、専門職が関与するサービスとなります。

③訪問サービス
例えば、病院から退院した後、在宅までのリハビリ期間を老健へ入所した方が、在宅復帰された際、今までのリハビリスタッフもしくは入所していた施設の方々に在宅でも同様のサービスを希望される方もおられます。
利用者の方々からすると、やはり顔見知りのスタッフや、自身の身体的な情報を把握するスタッフや施設の方に、引き続きリハビリをしてもらいたと思うのも必然かもしれませんね。
そのような方々へのサービスとして、「訪問リハビリ」というサービスがございます。
訪問リハビリでは、老健の施設に所属する理学療法士・作業療法士・時には言語聴覚士等が、利用者の方々の自宅へ向かいリハビリのサービスを提供いたします。
施設内でのリハビリの状況が共有され、利用者やご家族の安心にも繋がります。

④ショートステイ
老健では、中長期的に入所するサービスに加え、一時的に入所する「ショートステイ」というサービスを受けることが可能です。
ショートステイとは、その名の通り、短い場合は1日の利用可となり、1週間や2週間程度の利用も可能です。
このサービスを利用される方々は、ご家族と同居され、冠婚葬祭や家族旅行、子供たちの部活の大会や家族内でのイベントがあった場合、高齢となったおばあちゃんやおじいちゃんが一緒に行くことが困難な場合に、自宅にひとりでいるには心配な際、ショートステイを利用されることがあります。
また、「介護疲れ」にもアプローチしており、「レスパイト」と言われておりますが、いくら家族と言えど、常に介護に専念することで、疲弊や仕事への負担が増加する等、様々な介護に対する課題もあり、家族の方々にも「ひと休み」していただく時間をショートステイの利用で、負担軽減の一つとしていただくことも可能です。

⑤看取り
老健で入所されている方も、終の棲家として看取りも行っております。
以前は、入所中の急性憎悪を発症した場合、近隣の提携する医療機関へ搬送されるケースも多かったですが、最近の老健では積極的に看取りも含め、入所されている利用者の方々やご家族の希望を汲み取った体制を取られております。
よって、看取りに慣れていない介護スタッフへ、看取りに対する教育や指導も、積極的に取り組んでおられる施設が多くなってます。

このように、老健では、1ヶ月以上の入所や短い期間の入所(ショートステイ)、自宅から通う通所リハビリテーション(デイケア)、退所後も継続的なリハビリサービスとなる訪問リハビリ等、地域の高齢者の方々にとっては、「近くにあって欲しい」施設のひとつとなります。
また、様々なサービスを、ひとつの施設で提供することが可能なのが「老健」となります!

老健で提供サービスを深掘り!

「今」できること!

老健は、利用者の方々の「今できること」を少しでも多くする施設です!
たとえ、今はできなかったとしても、「こうするようにすればできるのではないか?」という視点から、多職種連携により様々な意見を出し合い、アプローチすることで、より良い暮らし。すなわちQOL向上のお手伝いをします。

老健で受けることのできる医療とは?

老健では、医師が日中常駐しております。
利用者の方々の毎日服用する薬の調整や、発熱・腹痛・風邪などの診察を行います。
自宅で生活する際の、受診方法は、病院やクリニックへ診察を受けに行くか、訪問診療によって医師に自宅へ来てもらうか。の選択肢のみとなります。
自宅から受診に向かう時は、時間に制約はなくとも、病院やクリニックに向かう手段が必要となります。
訪問診療は、自宅に医師が診察に来てもらえるのですが、本当にしんどい時や、決まった時間の往診になるため、時間に制約が出てしまいます。
トータル的に健康管理を老健では行うことが可能な環境であると言えます。

老健で行われるリハビリテーションとは?

老健では、提供されるリハビリは、様々な職種がチームで行う「生活期のリハビリテーション」と「専門職が提供するリハビリテーション」の2種類に分けられます。

①生活期のリハビリテーション
老健では、医師やリハビリテーション専門職の指導のもと、お風呂や食事、トイレの場面など、生活のなかのすべての動作を、よりできるようにするための訓練として行うものです。
スタッフは、時には手を出さず、見守りに徹し、利用者の方々が自分でできそうなことは、できるだけ支援に回り、自分で行えるよう手助けして少しでも「自分でできること」を増やすように行います。

②専門職が提供するリハビリテーション
専門的な知識と技術を持った職員として、理学療法士や作業療法士また言語聴覚士等が担当いたします。
認知症の方に対して、短い期間に集中して行うリハビリテーションの実施や、集中的にからだの機能を回復することを目的とするリハビリテーションを実施します。
それぞれ、専門職間でプログラムを作成し、各フェーズごとに改善状況を把握し、次のステップを模索します。
最終的には、要介護度の低下や、在宅復帰を見据え、専門職同士が担当いたします。

いかがでしたでしょうか?

老健では、入所と通所と訪問がミックスされた介護サービスを提供しており、他の高齢者施設と異なるのは、「医師」が常駐していることです。
病院の病床区分であれば、地域包括ケア病棟に似た性質を持っております。
その中でも高齢者に特化している。も特徴の一つですね。

今回は、様々な介護サービスがある中で、「老健」についてご紹介させていただきました。
私ども、京都・滋賀介護求人サーチでも、京都・滋賀における「老健」の求人もたくさん掲載しておりますので、どのような求人があるか?こちらをクリックしてみてください♪
もしかすると、ご希望にあう求人が掲載されているかも?しれません。

また、転職時期はまだ決めかねているけど。。。定期的に求人情報が欲しいと思われる方がおられましたら、LINEの「友だち追加」でご登録いただければ、弊社のキャリアドバイザーが転職活動のお手伝いさせていただきます♬

本日は、終戦記念日ですね。。
ちょうど、高齢者施設には私どもとは違い、「戦争」が「身近であった」方々がおられるかもしれません。
もしかすると、映画やドラマ、今までの教科書には無い、実体験のお話を聞くこともあるのではないでしょうか?
医療や介護は「人」に寄り添うものですが、「人」の「人生」も一緒に楽しむことができる領域であるとも思っております。


過去の不幸を乗り越えられた先人の方たちに敬意を払い、これからの将来、平和な世の中が続くことを祈りたいと思います!

 

友だち追加