介護サービスのご紹介⑨ ~認知症対応型共同生活介護(グループホーム)とは?~

2020.10.22掲載
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お役立ち情報

少しずつ秋の気配を感じられる気候となってきました。
世間では、GoToEatが開始され、私ども京都・滋賀介護求人サーチが所在する京都では、プレミアム付き食事券が早々に品切れとなるなど、入手困難なニュースがありました。
個人的に制度そのものが全てインプットされてなかったこともあり、完全に乗り遅れた感は否めません。。。
かと言って、積極的に外食するタイミングかと言うと。。。経済活動と自衛の両輪を回すことは難しい印象です。
コロナで引き込まざるを得ない環境が続いていることもあり、知人や家族との外食でGoToEatの役得を得られればいいですね♬
でも、自衛もお忘れなく!!

さて、介護サービスのご紹介は第9回目となります♬
今回は、認知症対応型共同生活介護いわゆるグループホームについてご紹介したいと思います!
もしかすると、一般的に「グループホーム」というワードは、どこかで聞かれたことはないでしょうか?
介護保険が制度化される前から認知症の方々に対するサービス提供が行われておりましたので、広く認知されているかもしれませんね。
今回はグループホームを深掘りしたいと思います!

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)とは?

 

認知症対応型共同生活介護とは、先ほどもお伝えしたように「グループホーム」と言われております。
本お役立ち情報では、以下グループホームという呼称でお伝えさせていただきます!

グループホームの発祥は、スウェーデンと言われております。
1980年代スウェーデンの小さな町の二階建ての家でグループリビングケアと呼ばれるサービスが、今のグループホームの発祥だそうです。
意外と知られておりませんが、日本の介護は、ドイツやスウェーデンなどヨーロッパの介護サービスをお手本にしたことは有名な話です。
ドイツでは日本の介護保険が制度化される前の1994年に介護保険法が法整備され、世界でいち早く制度化した国とも言われております。
また別の機会で、世界の介護状況などもお伝えできればとも思います!

では、グループホームとは?
認知症の利用者を対象にした専門的なケアを提供するサービスとなります。
認知症の利用者の方々がグループホームに入所し、家庭的な環境地域住民との交流のもと、食事や入浴などの日常生活上の支援や、機能訓練などのサービス提供を行います。
これは、利用者の方々が可能な限り、各人の能力に応じ自立した日常生活を送ることを主眼とされております。
よって、グループホームは認知症の方だけのケア付き住宅と認識してもらればと思います。

また、1つの共同住居に5人~9人の少人数の利用者が介護スタッフと共に生活することとなります。
グループホームでは、24時間の専門的支援体制のもと、料理や買い物などの家事にも参加いたします。
施設形態は複数あり、民家型・アパート型・ミニ施設方などさまざまです。
基本的に1ユニット9人以下と規定されており、ひとつの施設で2ユニットが主流です。
稀に、3ユニットのグループホームもございますが、現在は概ね2ユニット以下のグループホームが公募対象とされております。

尚、利用者は原則として、施設の所在地に住民票のある認知症要介護者となります。
いわゆる地域密着型の施設となります。
グループホーム利用の対象者については、要介護1以上の方で自立して生活を送れる方が対象となり、要支援2の方は介護予防認知症対応型共同生活介護のサービス提供となります。
今のところ、要支援1の方は、グループホームの利用ができない仕組みとなっております。

筆者が小学生のころ、祖父が認知症を患い、当時は自宅介護しか選択肢の無い時代でした。
自宅での介護を目の当たりにし、いかに介護する側が大変であったか?を記憶しております。
当時は、認知症という呼称は無く「ボケ老人」と揶揄するような扱いでもありました。
祖父の衣服に迷子札を縫い、狭い門柱に鍵付きのアコーディオン門扉を設置し、自宅からの徘徊を阻止することしかできなかった時代です。
時代の経過とともに、認知症の方々へのアプローチも多岐に渡り、制度化され各人が自立した生活を送れる環境が整備された時代になったともいえるのではないでしょうか?

グループホームを利用することのメリットとは?

グループホームを利用することのメリットについて、やはり少人数の中で「いつもと同じスタッフ」が利用者の方々と生活することによる、馴染みの関係が構築されることとなります。
認知症の方々には、「不安」「苦手」に寄り添いケアすることが必要と言われております。
馴染みの関係を構築することに寄り、その「不安」「苦手」を軽減し、心身の状態を穏やかに保つことができることとなります。

また、昔から行ってきた役割として、炊事・洗濯・掃除などをスタッフと共に、できる範囲行います。
そのように家庭的で、穏やかな安心した環境のなかで、利用者の方々の失われた能力を再び引き出し、潜在的な能力をのばすよう働きかけていくことを目標とされております。
「不安」「苦手」に寄り添い、家庭的で落ち着いた環境の中で生活を送ることにより、認知症の症状の改善や進行の防止を図ることも大きなメリットと言えます。

グループホームのデメリット

グループホームのデメリットについては、どちらかというと制度上の課題とも言えます。

■地域密着型施設となります。よって対象施設の地域に住民票がある方のみ入所の対象となります。
■先にお伝えしておりますが、要支援1の方は利用することができません。
■5人~9人が、ひとつのユニットとなり、多くて18人で共同生活することとなります。入所者の方で相性が合わない方がいれば、対応が難しいこともあります。
グループホームでは、看護師の人員配置基準あありません。よって医療依存度の高い利用者に対する医療ケアに制限が出てくる可能性があります。

あくまでも、入所の条件は認知症の方々であり、自立した生活の送れる方、同じ地域に住民票があり、要支援2以上が対象者となることの裏返しがデメリットとも言えます。

地域との交流

 

グループホームの認知症ケアは、施設内で完結するのではなく、地域の様々なコミュニティーとの接続があるのも特徴のひとつです!
厚労省も、介護保険が制度化された2000年以降の経験値を強みとして活かすべく、グループホームから地域に向けた情報発信や、在宅介護を支える様々な活動を促しております。
利用者の方々が、住み慣れた地域で生活するにあたり、家族に認知症がおられる方に対しては正しい理解や接し方を伝える機会を得、認知症のことを学んでもらうことで、幅広い年齢層の理解と協力を得るための活動が行われております。

【地域との接続 ~具体例~】
■認知症サポーター養成講座の開催
■地域住民を対象とした認知症に対する「相談会」の開催
■認知症カフェ、グループホームでのマルシェ等、地域住民参加型のコミュニティの形成
■FaceBookやInstagram等、SMSを利用した情報発信

このように、他の介護施設とは少し異なった視点で、啓発活動・普及活動・情報発信・協力者集め・地域支援活動が行われております。
これは、グループホームの特性を活かし、多機能化された施設として地域に浸透することも目的とされております。

また、厚労省では認知症施策推進総合戦略というプランを掲げておりますので、ご紹介させていただきます。

新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)とは?

 

2015年厚労省は、認知症施策推進総合戦略いわゆる「新オレンジプラン」を公表いたしました。
新オレンジプランとは?
「認知症の方々の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す」ということを基本的考えに据え、省庁を横断する総合的な国家戦略に位置付けられたそうです。

この7つの柱を取り組むには、グループホームの多機能化や認知症ケアのパイオニアとしての活躍が期待されるところです。
地域の認知症ケアの拠点とし、地域との接続が期待された施設とも言えます!

グループホームでの仕事内容とは?

ここまで、グループホームとは?グループホームの役割についてご紹介させていただきました。
では、グループホームではどのような仕事なのか?についてご紹介させていただきます♬

グループホームでは、先にご説明したとおり、認知症の進行を抑えること・身体機能の低下を抑制し維持すること。が介護スタッフにとっての役割となります。

■生活援助
料理の支度、洗濯、掃除などの家事を利用者の援助を行います。時には見守り、時には一緒に行い援助いたします。
■身体介助
食事介助、排泄介助、入浴介助といった身体介助も必要な利用者の方がおられれば介助いたします。
■外出援助
日用品や食事の材料など、近くのスーパーなどへの買い物に付き添いいたします。また、病院への通院や一緒に外でランチされる利用者もおられます。
■健康管理
バイタルチェックを行い、日々の健康状態を把握いたします。また服薬が必要な利用者の方の残薬管理や服薬管理も行います。
■レクレーション
レクレーションのイベントを企画し開催いたします。お誕生日会やひな祭り、クリスマス等時期的なイベントなどでは一緒に歌を歌ったり、食事イベントなどを行います。
■見守り
徘徊のある利用者の方がおられたら見守りを行います。夜間であればトイレの付き添いやナースコールの対応も行います。

認知症の方々は、今までできたことができない「不安」や、今までのことを忘れ「苦手」になることがあります。
そのような利用者の方々に「安心」を提供し見守ることがグループホームでの重要な役割ともなります。

利用者の方々に寄り添うことで、感謝の言葉や笑顔を見れたら、仕事への励みと次に繋がる経験値も得られる職場であると思います!

 

いかがでしたでしょうか?

 

今回は、グループホームについてご紹介させていただきました。
他の介護施設と比較し、利用者の方々へのアプローチや地域との接続等、少し違った印象を受けた方もおられるのではないでしょうか?

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次回からは、介護サービスの「通所系」についてご紹介させていただきます!

 

 

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