介護サービスのご紹介⑬ ~訪問入浴介護とは?~

2020.11.20掲載
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お役立ち情報

さて、日中は汗ばむ陽気となり、京都観光するなら絶好の天気が続いております!
日中の紅葉、夜間のライトアップ等、京都を楽しむなら非常に良い季節となっております♬
しかし、例年ならば、多くの国内外からの観光客の方々で賑わう京都ですが、今年に限っては様相が異なっております。
確かに、GoToトラベルの影響か?人の流れが再び大きくなっておりますが、それに比例するようにコロナウィルスの罹患者数も毎日過去最高を記録しております。
●マスク着用 ●3密回避 ●手洗い励行/手指消毒
皆さんも何度もお聞きになった感染対策であったかもしれません。
しかし、この第三波と言われるコロナウィルス罹患者数の延びを受け、東京都知事からは新たな感染防止対策を提起されております。
特に、会食時における注意事項として

●少人数 ●小一時間 ●小声 ●小皿 ●小まめ(な換気)

今回は、<5つの小>とされております。

GoToトラベルで、人の流れは変わりました。
GoToEatでも、多くのお客さんが飲食店で会食され、店の前の行列が復活した店もあります。
このまま、経済を止まらせずWithコロナ体制を突き進んでいるように思えますが、罹患者が増えるであろうと言われる季節の冬に突入しますが、医療・介護の現場が疲弊しない対策を講じてもらいたいものです。

尚、私ども京都・滋賀介護求人サーチのすべてのスタッフが、今週抗原検査を実施いたしました。
無事、皆陰性でしたので、一安心しております。
少し不安でしたが、陰性ということで、もしかして?。。実は。。と考えることがなくなった安心感を得られたと思います。

さて、介護サービスのご紹介をさせていただいておりますが、今回で13回目となります。
今回は、【訪問入浴介護】についてご紹介したいと思います♬

訪問入浴介護とは?

 

訪問入浴介護とは?要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、居宅における入浴の援助を行うことによって、利用者の身体の清潔の保持心身機能の維持等を図るもの。

と定義されております。

日本人は昔から浴槽での入浴により、心身のリフレッシュ効果や、疲労軽減効果のためシャワー浴だけではなく、浴槽での入浴を好まれているのではないでしょうか?
特に温泉あたりは老若男女問わず人気があり、街中にはスーパー銭湯も近場で手軽さに長け、頻回に利用されているのではないでしょうか?

高齢者にとっても、入浴は心身のリフレッシュや、疲労軽減のため入浴を好まれる方は多くおられます。
無論、コロナウィルスの影響もあり、帰宅後の入浴を勧める識者もおられるくらいですので、感染予防・清潔の保持という意味では、大きな効果も得られると思います。

これは、要介護状態となった高齢者の方々にとっても大事な日常のひとつと言えます。
ただし、自宅におけるお風呂場の構造的な制約等により、独居老人や老老介護の状態で、頻回入浴する機会が得られない方々もおられます。
そのような方にとって、自宅での入浴機会を得、且つ専門のスタッフが担当することにより、安心で清潔の保持が図れる介護サービスとなります。

訪問入浴介護サービスの仕事とは?

 

訪問入浴介護では、どのような仕事をするか?ご紹介したいと思います。

訪問入浴介護では、基本的に看護師1名 + 介護職員2名でチームを組み、利用者宅へ向かいます。
介護職員3名で訪問入浴介護のサービス提供する事業所もございますが、介護職員3名の場合基本介護報酬が▲5%となります。
所属する事業所の考えにもよりますが、看護師未配置による減算を織り込むより、看護師1名を常に配置し、サービス提供することを選択する事業所もあれば、多くの利用者がおられる事業所では、介護職員3名体制で減算を加味した体制を選択する事業所等、それぞれの戦略もあると思いますので、訪問入浴介護のお仕事に興味のある方は、事前に確認いただければと思います♬

また、1名の利用者の対し、訪問入浴介護サービスを提供する際の流れを把握することで、どのような仕事であるか?下記にてご紹介したいと思います!

入浴車(特殊な車です)を運転し、利用者宅へ向かいます。おおよそ3人ひと組です。
②利用者の自宅へ到着したら、車内に格納している分割浴槽利用者宅へ持ち運びいたします。
③看護師が利用者の健康チェック・バイタルチェックを行い、入浴しても問題ないか?チェックいたします。
④バイタルチェック中に、介護スタッフは利用者のベッドに横付けするように浴槽を組み立てます
⑤浴槽に給湯ホースと排水ポンプを繋ぎ、お湯を注ぎ、排水できる環境を作ります
⑥利用者が転落しないよう、タンカネットを張って浴槽の準備は完了です。
⑦浴槽の準備ができれば、お湯を注ぎ、熱くないか?冷たくないか?チェックいたします。
⑧自宅であっても自尊心・羞恥心に配慮し、タオルなどを利用し、脱衣の支援を行います。
⑨浴槽への移動は、チームスタッフ3名で行います。介助する側としては安心・安全を心掛けます。
⑩足元からゆっくり入水し、お風呂の温度に慣れてもらいます。最初は洗髪より行います。
⑪身体の状況を看護師と確認しつつ、身体の負担を減らすため、手足の末端から体幹にかけて洗っていきます。
⑫体を洗い終わったら、隅々まで洗い流し、体を拭いてベッドに戻ります。ここでも3名でベッドまでの移動を行います。
⑬ベッドに戻ったら、着衣の支援を行い、髪の毛を乾かします
⑭入浴後は、入浴前と後で体調の変化が無いか?看護師が健康チェックを行います。
⑮介護スタッフは、浴槽の排水を行い、消毒・片付けを行います。
⑯高齢者にとって、水分補給は重要ですので、しっかり水分補給を促し、お手伝いします。
⑰浴槽を入浴車に積み込んだらサービスは終了いたします。

以上が、訪問入浴介護サービスの基本的なフローとなります。
ただし、利用者の中には、基礎疾患のある方々もおられます。
脳梗塞後のリハビリ中の方であれば、感覚障害を発症されている方もおられ、麻痺により触っている・動いてるの感覚がわからなくなり、温度や傷みに反応が鈍くなる方もおられます。
心疾患系の基礎疾患のある方は、熱いお湯や長湯は心臓に負担をかけることになりますので、注意が必要です。

ただし、褥瘡など利用者家族にとっては、入浴のタイミングや褥瘡付近の洗浄等、どうして良いかわからないそもそも入浴しても良いのか?なかなか判断つかないと思います。
実際は、褥瘡に対するアプローチとして、基本的に看護師が判断することになりますが、重症化していない場合、入浴することによる効果として、皮膚を清潔に保つ効果血行を良くする効果により褥瘡予防にも効果的であると言われております。
利用者家族にとっても、安心・安全なサービスを提供していると言えます!

訪問入浴の事業所数・利用者数について

 

上図は、厚生労働省「介護給付費実態調査」(各年4.10月審査分)より抜粋したデータとなります。

■事業所数

平成24年10月には2,307の事業所数を頂点に、逓減しており平成28年4月段階では、2,054の事業所数となっております。
以前ご紹介しておりますが、特別養護老人ホームや、サービス付き高齢者向け住宅等、いわゆる入所系の施設が急増しておりますが、逆に訪問入浴サービスを提供する事業所数は減少しております。

■訪問入浴介護受給者数の推移(要介護度別)

平成28年4月段階となりますが、訪問入浴介護の利用者総数は69,800名おられます。
そのうち、要介護度5の方は、35,200名(50.4%)要介護度4の方は18,600名(26.6%)要介護度3の方は8,600名(12.3%)この要介護度3~5の方々で全体の89.3%を占めており、自宅で介護される方のうち、要介護度の高い方にとって、ニーズがあり必要なサービスであると言えます。

この2つの視点から、事業所数は年々減少しており、恐らく入所系の施設が増加していることを鑑みると、自宅から入所への流れの中の事業所数の推移とも取れます。

ただし、政府としては、病院完結型(病院で看取り)から地域完結型(高齢者施設や自宅での看取り)の施策として、地域包括ケアシステムを提唱しており、今後自宅での介護を選択される方々にとっては、非常に重要でニーズのある介護サービスであるとも言えます。

訪問入浴介護を利用する理由(要支援)

訪問入浴介護を利用する方々の理由を列挙いたします。

家の設備では介助が困難(もしくは設備がない)  ※54%
家族や訪問介護の介助では困難だから 23%
感染症や疾病等の理由で通所介護での入浴介助が利用できない 11%

要支援の方々では、全体の約9割の方々の利用理由が上記3つに集中しております。

要介護の方並びに要支援の方にとって、自宅での介護を選択される方々にとって、家族で全て介護ができるスキルと知識がない場合や、そもそも家の構造的に不安のある方々にとって、必要な介護サービスになるのではないでしょうか?

特に、入所施設や通所施設でも入浴介助を行っておりますが、この訪問入浴介護では、入浴に特化したサービスとなりますので、利用者にとって看護師含む専門職により手厚いサービスを受けることが可能となります。
家族にとっても、スタッフ3名で付きっきりで介助してもらう安心に繋がります!
また、入所や通所の施設では、多くのスタッフの前で入浴サービスを受けることそのものに対し羞恥心のある方や、感染症で通所利用の制限があったり、外出拒否される方々にとって、自宅で安心して入浴できることが清潔保持はもとより、リフレッシュ効果と、心身の安定に繋がるものと思います。

訪問入浴介護サービスの仕事のやりがい

訪問入浴介護サービスのやりがいとしては、1人の利用者に集中してサービス提供できることを挙げられる方が多いサービスです。
利用者にとって、熱めのお湯が良い。ぬるい方が良い。このようなオーダーにも個別対応が可能です。
また、家族にとっても、日々自宅での介護により悩みや不安を吐露される方もおられます。
何度か訪問するうちに、家族の方ともコミュニケーションをとり、様々な課題が浮き彫りになることもあり、その解決方法に寄り添うことで、利用者並びにその家族にとっても安心・安全なサービス提供に繋がり、信頼関係も構築することができます。

無論、入浴業務ですので体力的に消耗することもあります。また利用者宅ではADLが急に低下することもあり臨機応変な対応も必要です。
また、訪問介護同様、自宅へ向かいサービス提供いたしますので、利用者家族に対しても気づかいや配慮も必要となります。

しかし、利用者から/家族から「ありがとう」「次回もお願いします」感謝の一言が、介護職に携わる方がたにとって一番のやりがいになる仕事であると思います♬

いかがでしたでしょうか?

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では、次回も介護にまつわるサービスのご紹介をさせていただきます!

 

 

 

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