介護用語のご紹介① ~自立支援とは?~

2020.12.20掲載
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さて、一気に寒くなりましたね。
京都・滋賀介護求人サーチがある京都でも初冠雪となりました。
トップのサムネイル画像も雪の金閣寺とさせていただきました。。
日本海エリアでは、ここ最近の暖かさから海水温も高い状態で年の瀬を迎え、年に数度の寒波による影響で、大雪をもたらしております。
運転、雪かき、道路の凍結等、日本海側の方々は十分注意していただきたいものです。
また、忘年会シーズンにも関わらず、街はひっそりとした雰囲気ですね。。
コロナ感染者数が気温の低下と共に、各地で増加しております!
今まで以上に、自衛し予防することが重要な時期となっております!
本来、人と会う機会の多いシーズンとなっておりますが、今年は自制し感染拡大に各人対策が必要と思います。

前回まで、どのような介護サービスがあるか?についてご紹介させていただきました。
今回より、介護について少し深掘ってご紹介したいと思います♬
今までご紹介した中で既に出てきたワードもあると思いますが、改めて様々な介護用語についてご紹介したいと思います!

今回は、「自立支援」についてご紹介させていただきます!

自立とは?

 

まずは「自立」の概念をご紹介させていただきます♬

「自立」とは、「他の援助を受けずに自分の力で身を立てること」の意味であるが、福祉分野では、人権意識の高まりやノーマライゼーションの思想の普及を背景として、「自己決定に基づいて主体的な生活を営むこと」「障害を持っていてもその能力を活用して社会活動に参加すること」の意味としても用いられています。

また、日本では過去より様々な福祉分野において、自立についての解釈が広義に規定されておりますので、一部をご紹介いたします。

社会保障制度に関する勧告(昭和25年10月16日社会保障制度審議会)
社会福祉とは、国家扶助の適用をうけている者、身体障害者、児童、その他援護育成を要する者が、自立してその能力を発揮できるよう、必要な生活指導、更生補導、その他の援護育成を行うことを言う。

脳性まひ者等全身性障害者問題に関する報告(昭和57年脳性まひ者等全身性障害者問題研究会)
自立という言葉は、従来「保護を受けないで済むようになる」とか「障害を克服して社会経済活動に参与すること」と解釈されてきた。この研究会で論じられた自立の概念は、これを含みながらも「労働力として社会復帰が期待できない重度障害者が社会の一員として意義ある自己実現と社会参加を果たそうとする努力を社会的に位置づけるものである。すなわち自らの判断と決定により主体的に生き、その行動について自ら責任を負うことである」

尚、介護保険の基礎となる介護保険法についても、ご紹介させていただきます。

<介護保険法>
第一条(目的)
この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排泄、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。

第二条(介護保険)
介護保険は、被保険者の要介護状態または要支援状態(以下「要介護状態等」という)に関し、必要な保険給付を行うものとする。
2 前項の保険給付は、要介護状態等の軽減または悪化の防止に資するよう行われるとともに、医療殿連携に十分配慮して行わなければならない。
3 第一項の保険給付は、被保険者の心身の状況、その置かれている環境等に応じて、被保険者の選択に基づき、適切な保健医療サービス及び福祉サービスが、多様な事業者または施設から、総合的かつ効果的に提供されるよう配慮して行わなければならない。
4 第一項の保険給付の内容及び水準は、被保険者が要介護状態となった場合においても、可能な限り、その居宅においてその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように配慮されなければならない。

こちらで紹介したものは、一例となりますが、今日の社会福祉の理念として、本人が自らの生活を自らの責任で営むことを基本としつつ、それだけでは生活が維持できない場合に必要な援助を行うという考え方を自立支援と定義されております。
また、こうした理念を具体化したものとして、福祉サービス利用者の自己選択自己決定の実現を目指す仕組みの構築が進められてきました。
介護保険法でもしっかり定義されてますね!

私どもも、大学生へのインターンシップを開催した際、未来の社会課題解決策の施策立案をワークで取り入れたりすることもあるのですが、若い学生からすると、介護保険サービスについて、まだまだ理解深度が浅く、新規事業立案策として、介護保険サービスのマッチングサイトなる策を提案するグループもありましたが、そもそも介護保険のサービスは自身で選択することが可能であり、選択するものなので、まだまだ介護保険制度については、国民に浸透しているものではないと思われます。

自立支援とは?

 

単純に「自立」という言葉だけでは、何に対しての自立なのか?わかりづらいかもしれませんが、①経済的自立 ②身体的自立 ③精神的自立 この3つの自立を指すこととなり、特に介護領域では何らかの支援が必要な方々に対し、自己決定自己選択を自立としてアプローチすることが多いと言えます。
身体的支援が必要な場合や精神的支援が必要な場合であっても、他者に委ね、なされるがままに生活するのではなく、本人の意思を尊重し、自己決定・自己選択で支援するべきであるとの考えと言えます。

過去の介護では、「本人ができなくなったこと。できないこと。であれば介護者が支援する」という基本的なケアの考えがありました。
例えば、自立歩行が難しくなり、転倒リスクが生じるため、介護者がトイレに行く時は、車いすを用意してあげる。
等が挙げられます。
しかし、最近では、「できるかもしれない。できる能力があるにも関わらず、支援することによってその機会を失くすことに繋がってないか?」
という意見もあり、先の例では、車いすを用意するのではなく、歩行器を利用する。3点杖を利用する。その付き添いをする。等、前提として本人の意思を確認しつつ、機能維持機能回復にも繋がる支援を行っているとも言えます。

今回は、介護保険制度における、自立支援の定義をご紹介させていただきました。
30年程前であれば、介護施設では、本人の意思を尊重すること。意思確認すること。完全に周知されていたとは言えなかったかもしれません。
現在では、介護保険制度上、自立支援は非常に重要なワードとなっておりますので、ご紹介させていただきました♪

尚、現在の介護の現場では、「自立」「自律」の使い方を区分けする考えも出てきております。
「自立」は自分で行うこと。
「自律」は自分で決めること。
同じような言い回しですが、「自律支援」は自己選択・自己決定が認知症や麻痺があったとしても自分の意思でできるように専門職として内的支援をし、関りを持つこと
これらを踏まえ、過去は身体的なお手伝いと認識されていた介護から、自分らしい人生を設計していただくことのお手伝いをすることが介護の前提とも言えます。

今後、自立支援を踏まえた介護保険制度の改正も考えられますので、パワーワードとして、覚えていいただければと思います♬

いかがでしたでしょうか?

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次回は、自立支援介護についてご紹介したいと思います!

今年は、コロナ禍の中、年末年始を迎えることになりそうです。
今まで以上に、予防・自衛を徹底し、来年こそ明るい未来にしたいですね!
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