介護サービスのご紹介⑧ ~看護小規模多機能型居宅介護とは?~
10月も中旬に差し掛かろうとしておりますが、日中は暑いくらいの陽気ですね♬
本来なら各地で運動会が開催される頃ですが、今年はコロナの影響で規模縮小や人数制限されてないところがほとんどではないでしょうか?
感染管理を徹底し、密を回避しなければリスクがあるので、withコロナといえど、手探り状態はまだまだ続きそうです。。。
さて、京都・滋賀介護求人サーチでは様々な介護サービスをご紹介し、今回で8回目となります。
前回、小規模多機能型居宅介護についてご紹介させていただきました。
まだご覧になっておられない方はこちらからご覧いただければと思います♬
そして、8回目となる介護サービスのご紹介として、今回は看護小規模多機能型居宅介護についてご紹介させていただきます!
目次
看護小規模多機能型居宅介護とは?
看護小規模多機能型居宅介護とは?
平成24年4月の介護報酬改定時に「訪問看護」と「小規模多機能型居宅介護」を組み合わせた複合型サービスとして誕生したサービスとなります。
平成27年に提供するサービス内容のイメージがしにくいとの指摘を踏まえ、現在の「看護小規模多機能型居宅介護」に名称変更されております。
現場レベルでは、少々長い名称ですので、「看多機(かんたき)」と呼ばれております。
また、下記のようなニーズのある方々を支援するために創設されたサービスとなります。
■退院直後の在宅生活へのスムーズな移行
■がん末期等の看取り期、病状不安定期における在宅生活の継続
■家族に対するレスパイトケア、相談対応による負担軽減
多くの介護サービスが存在しますが、介護サービスを受けられる方の中には、医療が必要な方々も多くおられます。
また、慣れ親しんだ自宅で過ごしながら、医療と介護のサービスを受けたい方へのアプローチとして、看多機が誕生いたしました。
介護を受けながら、病気を患い、入院しか選択肢が限られるのではなく、医療と介護の専門家の目が行き届く環境で、ご自身にとって「いつもの生活・暮らし」が実現可能な仕組みとなります。
この看多機には登録定員数が定められており、ひとつの事業所について定員は29名となっております。
また、1日に利用できる通所サービスの定員は15名以下。
泊まりの定員は9名以下となっております。
前回ご紹介させていただきました「小規模多機能型居宅介護」は、①訪問(介護) ②通い(デイサービス) ③泊まり(ショートステイ)の3つのサービスを複合的に提供する施設でした。
今回ご紹介する看多機は、①訪問看護 ②訪問介護 ③通い(デイサービス) ④泊まり(ショートステイ)の4つのサービスを提供する施設となります。
4つのサービス体系と対象者
医療ニーズの高い高齢者の方々への在宅療養支援
先ほどお伝えしたように看多機には、在宅療養を支える4つのサービスがあります。
この4つのサービスが組み合わさることにより生まれる特徴や魅力についてお伝えしたいと思います♬
①一体型サービスの提供
このサービスは地域密着型といわれる施設形態となり、基本的には住民票の市区町村の施設を利用することとなります。
よって、ご利用者は自宅から近い距離の施設を利用することにより、顔なじみとなるスタッフから、訪問看護・訪問介護・デイサービス・ショートステイの4つのサービスをひとつの施設でシームレスに受けることが可能となります。
一体型サービスですので、顔なじみとなったスタッフと接することは大きな安心材料となります。
②月額定額制の利用料
小多機と同様に、看多機も利用料は月額定額制となります。
要介護度に応じ、利用頻度や利用回数による増減で介護費用が増減することはありません。
利用者にとっては、利用料の目安がハッキリしているので、こちらも安心材料となります。
ただし、泊まりや食事に関する費用については別途となります。
③医療依存度が高い方の利用も可
どうしても医療依存度が高い方にとって、選択肢が入院だけ。。というのは生活の質が向上するとは言い難い側面もございます。
無論、病院で入院することによる治療・リハビリ・治癒という、大きな対価を得ることにも繋がりますが、この看多機では、医療依存度・医療ニーズが高い方でも利用が可能です。
人生の最期まで、住み慣れた町や自宅で暮らす仕組み作りのひとつと言えます。
④サービスの柔軟性
この看多機では、利用者や家族の状況に変化があったとき、所属するケアマネジャーが看多機が提供する4つのサービスを臨機応変に組み合わせて提供することができます。
急な家族の用事等、泊まりが必要となった場合。もしくは夜間の訪問看護・訪問介護に対応することが可能ですので、利用者や家族にとっては安心できるサービスといえます。
看多機で対応できる医療処置の例
看多機では、医療依存度の高い方の受入も行っておりますが、以下に一例を挙げさせていただきます!
■医療機器を利用している方:胃瘻・気管切開などの管理・カテーテル類の交換
■リハビリが必要な方:嚥下訓練・車いすへの移動・歩行訓練・排泄の自立
■褥瘡などがある方:創傷処置・悪化防止
■認知症の方:生活リズムの調整、認知症上への看護や介護相談
■終末期の方:精神的ケア・緩和ケア・看取り
■家族や介護者の方:医療機器の取扱いや介護の相談・指導、精神的な支援
このように、小規模多機能型居宅介護と比較すると、医療に対するアプローチがされており、医療と介護のハイブリット型施設とも言えます。
看多機における介護スタッフの仕事内容とは?
看多機では、お伝えしておりますとおり4つのサービスが提供されております。
その中で、「訪問(介護)」「通い」「泊まり」のサービス提供に対して、介護スタッフとして以下の役割があります。
①「訪問(介護)」
訪問介護については、利用者の方の自宅を訪問し、身体介助や身の回りの援助を行います。
通常の訪問介護との違いは、小規模多機能型居宅介護と同様に、利用者の方々の必要な時に、必要な時間サービスを提供することとなります。
独居の方であれば、朝夕の安否確認であったり、毎日通いは必要ないが、身の回りをひとりでするには不安のある方に対して、着替えや食事の見守りといったサポートを行います。
通常の訪問介護と比較し、「訪問」「通い」「泊まり」で顔なじみなためコミュニケーションも弾み、より深いケアにも繋がります。
②「通い」
通常のデイサービスと同様に自宅への送迎・食事・入浴介助・レクリエーションを行います。
では、逆に通常のデイサービスとの違いは、利用者の方々のニーズにあわせたサービス提供を行うこととなります。
例えば、送迎時間が決められておらず、利用者の意向や生活スタイルに合わせ調整することとなります。
極端に言えば、お昼ご飯だけ食べに来られる方もおられます。
③「泊まり」
ショートステイと同様に、利用者の方々からの希望によって予定を立て利用いたします。
食事介助、入浴介助、トイレ誘導や、オムツ交換、安否確認等、他の高齢者施設と変わらない介護業務となります。
ただし、通常のショートステイと異なる点は、利用者の方の家族の急用や、急病であったり、利用者の方の体調不良などの緊急の場合は柔軟に対応することが求められます。
やはり、看多機での業務が他の介護サービスと異なる点は、3つの介護サービス+医療依存度の高い利用者へのサービス提供を経験できることではないでしょうか?
ご自身のスキルアップや、キャリアアップするうえで、複数の介護サービスを日常的に経験することにより、多くの知識を修得することが可能といえます。
看多機での就労をご検討される方は、介護領域のファーストステップの資格となる「初任者研修」からの受講を目指し、今後のキャリアプランを形成されてはいかがでしょうか?
いかがでしたでしょうか?
看多機については、誕生して8年程経過しましたが、2019年時点で全国に531事業所。
直近の京都市内では8事業所しかなく、需要はあるとしても、まだまだインフラ整備に時間が掛かっている印象です。
整備量が少ない背景には、看護・介護職員の新規雇用確保が困難な事例や、安定的な経営が困難(介護報酬が低い)、利用者の確保が困難、地域にニーズがない等の意見もあるようです。
ただし、地域ニーズがない意見については、そもそも利用者の方が、それほど多く設置されている事業体ではないことにより、正しく理解されているか?も課題ではないでしょうか?
このような課題を、厚労省が3年に1度の介護報酬改定で、ニーズに即した報酬体系や、人材確保の施策が生まれれば、施設数も増加するものと考えております。
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